引越の季節と火災保険

3月も下旬となり、4月からの新生活に向けて引越のピークを迎える時期になりました。

一人暮らしや単身赴任などで引越をすると、賃貸契約にともなって物件選びyた鍵の受け渡し、保証人の登録など様々な 手続を行う必要があります。
そして、火災保険への加入もそのひとつです。

賃貸物件と言っても火災保険への加入が必要であることには変わりありません。
不動産会社と入居の契約をするときに、指定された損害保険会社の火災保険の契約書が合わせて出てきます。
賃貸契約に関する書類については不動産仲介会社が記入のサポートをしてくれますが、火災保険の契約書については、加入者以外の第三者が勝手に開封することが出来ないため、封をした状態で不動産会社から渡されることになります。

そして、その場で記入・捺印をしてしまうことで手続が終了します。
賃貸の物件探しや契約と言うと、どうしても賃貸契約がメインになってくるんですが、火災保険も同じく契約を交わすものです。
そのため、賃貸契約のついでのようにパパッと書いてしまうのではなく、きちんと保険の契約内容について目を通してサインすることが肝要です。






個人賠償責任と失火責任法

火災について定められた法律で、失火責任法というものがあります。
これは、火災が発生して近隣に延焼してしまった場合に、火元の人間には延焼先の補償の責任を負わせないというものです。

これは、大規模火災が発生してしまった場合などに一人ではその損害の補償を受けきれない場合があるため、延焼による火災でも各々が自分の火災保険によって補償を受けるように、という意味を持っています。
このことが、誰もが火災保険に加入すべきであるという根拠にもなります。

しかし、特に日本人の感覚として「ご近所に迷惑をかけてはいけない」というものが強いと思います。
そのため、失火責任法で守られていたとしてもある程度近隣への補償について考えるものでしょう。
また、火災以外でも近隣に損害を与えてしまって賠償の必要が出てくることもあります。
そんなときに適用される補償が、個人賠償責任保険です。
これに加入しておけば、他者に対して損害を与えてしまった場合に保険金から補償をすることが出来ます。

火災保険は自分の損害に対する保険だけではなく、他者に損害を与えた場合に対する備えという一面もあるということです。






火災の発生原因は放火がトップ

火災が発生する原因は様々なものがあります。
以前は、コンロからの失火が火災発生原因の1位でしたが、最近では放火がもっとも多い火災発生原因となっています。

消防庁のホームページで、放火の発生した時間帯のデータがあったので紹介しようと思います。

平成21年に発生した放火および放火の疑いによる火災件数は11205件。
その中の、発生時間帯は次の通りです。

0時・・・627
1時・・・632
2時・・・595
3時・・・568
4時・・・490
5時・・・338
6時・・・239
7時・・・167
8時・・・193
9時・・・196
10時・・・204
11時・・・236
12時・・・306
13時・・・337
14時・・・344
15時・・・432
16時・・・491
17時・・・465
18時・・・512
19時・・・503
20時・・・513
21時・・・540
22時・・・542
23時・・・549
不明・・・1,186 

こうして見ると、夜間が非常に多く、朝になると一気に減少し、夕方からまた増加してくるのが分かります。
暗くなる時間帯に放火が大きく増えているということです。
そのため、夜間の防火の見回りなどは理にかなっていると言えますね。

防犯と防災のためにも、夜間の戸締りと火の用心にはくれぐれも注意する。
年末の防災運動にも、こういったデータが添えられると一気に説得力が増すと思います。




特約で火災保険をアレンジする

火災保険の商品は様々なものがありますが、基本の補償内容がそれほど大きく変わるわけではありません。
火災で被害を受けた建物やその家財の評価額に応じて、保険金が下りるというところはどの保険会社でも共通です。

商品ごと、保険会社ごとの補償の特徴が出てくるのが、特約部分になります。
特約とは、通常の補償に加えて追加できる補償やサービスのことです。

例えば、自宅の火災が近所に燃え広がってしまい、近隣に被害を与えてしまった場合、失火責任法という法律に基づけば、火元の住人には近隣への賠償責任は発生しません(重大な過失があった場合をのぞく)。
しかし、場合によっては賠償請求をされる場合もあったり、見舞金が必要となる場合もあります。
こういったケースでは、類焼損害補償特約で近隣への補償を追加することが出来ます。

このように、どういった補償が必要かということを考えながら、適切な特約を追加することで様々な損害に備えることが出来るようになります。
火災保険を自分向けにカスタマイズするのは、補償の絞込みと特約の選び方によると言っても良いでしょう。 





地震保険を考える

火災保険では、通常の火災による被害は補償されますが、地震やそれに伴う津波、噴火などは補償の対象外となります。
そのため、こういった災害に対して備えるためには、火災保険とは別に地震保険への加入が必要となります。
地震保険は、その名のとおり地震による被害に備える保険ですが、火災保険とセットで加入することになります。
また、地震保険は保険会社ごとに補償内容が変わらないため、どの保険会社で加入しても基本的な補償は同じです。
ただ、近年地震保険も自由化され、特約などによって補償内容を追加することが出来るような商品も出てきています。

地震保険と火災保険の一番の違いは、その補償金額に上限があることです。
建物の評価方法は、火災保険は再取得価額で評価されるのに対し、地震保険は時価、つまり取得時から時間が経つにつれて評価額が下がる方式となります。
補償金額も、火災保険金額の30〜50%程度、または建物が5000万円、家財が1000万円と定められています。
つまり、地震保険だけでは全壊した建物をそのまま復旧することは事実上難しいと言えます。
しかし、大きな災害時に全く補償がないというのは非常にリスクが高いです。
そのため、生活再建の補助としての地震保険の重要性はやはり高いといえるでしょう。 




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